美術館の紹介も4回目となります。
今回は、設計者が同じでどちらも魅力的なので、2回続けて静岡県内の美術館を二つ紹介します。
施設名:ねむの木こども美術館
場所:掛川市
設計者:藤森照信
一つ目は、ねむの木こども美術館です。ここは掛川市のねむの木学園という、障がいをもった子どもたちの学校の敷地内?にある美術館(通称:どんぐり)です。
まず、外観。この建築の最大の特徴といっても良いと思いますが、なんといってもそのまるい屋根!すごいです!面白いです!ワクワクします!どうやったらこんな形が思いつくのでしょうか、他にはないただならぬオーラがあります。また、切妻の屋根は棟の部分に植物(芝?)が植えてあります!とても特徴がありますね。でも、(ひとごとですが、)雨漏りが心配です!
外観だけでも行く価値あると思いますが、ちゃんと中も観られる開館時に行ってくださいね(笑)自分は休館の時に行って、内部が見たくてたまらなくなった経験があります…。
敷地内のアプローチを進むとエントランスがあり、そこで受付をします。大きな庇と栗材の扉が目印ですが、庇を支える木材が突き抜けているのが印象的!普通じゃない!(因みに、設計者である藤森さんの建物ではしばしば見かけます。)
受付を済ませてからの、2階の展示室へのアプローチの仕方も面白くて、一つはEVなんですが、もう一つ、敷地内を緩やかにスロープで上って2階へアクセスするルートがあります。こちらが、この美術館の本来の動線なんですね。芝生の中をゆったりと円を描いて登っていくので、建物全体の様子がよくわかります。
内部について。(写真が撮れないので、ぜひ足を運んでください)
壁と天井の仕上は白の漆喰で、扉をはじめ床板や柱などは栗の無垢材で温かみのある、絵本に出てくるような感じです。特に、どんぐりの形をしている部分は壁と天井の境がなく一体的で、かなり天井も高く、そこにトップライトからの光が落ちてやわらかく包まれるような感覚があります。
窓の仕様も、藤森建築の特徴であるアイアン+型ガラスで雰囲気が出ています。
子供たちが描いた外壁の絵もかわいらしいです。建物をぐるっと囲う形で描かれています。
美術館の展示品は、この学園の子供たちの作品なのですが、どれも個性的でありまた芸術的的。でも、とても心が和むというか優しい気持ちになれる絵が多かったです。
かなり、特徴的な形の建物なのですが、周囲にも馴染んでいる感じがしていて、おススメです。
今回はこの辺で。
次回は秋野不矩美術館(の予定)です。
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