終の棲家として計画された、切妻屋根の平屋建ての住宅です。シンプルな長方形の間取りに、少し大きめの緩勾配屋根をかけました。
平屋建ての終の棲家
建物のポイントは、①勾配天井表しのリビング②内部外部の杉板仕上げ③玄関廻りです。
開放的なリビング
リビングは、勾配屋根の木材を表しとし、開放的な空間となっています。
登り梁と母屋を同面にして、杉の屋根下地材で構造的な安全性を確保しています。
また、内部はアイボリー系の塗り壁仕上げとしています。窓からの光が、柔らかく、壁を撫でていく感じが良いです。
照明器具は、登り梁に取り付けたライティングレールから吊るして、必要に応じて数を変えやすい計画としました。
杉板の活用
環境への配慮という意味も含めて、木材を仕上げに取り入れています。
外部では、軒裏の仕上げ材と外壁の一部に杉板を貼りました。
内部は勾配屋根の天井材と、玄関及び水回りの天井、建具とその枠関係は無垢材を使用しています。
また、水回り以外の床材は突板のフローリング材を採用しました。
拘りの玄関
玄関は家のイメージを伝える最初の空間なので、自然素材を活用して、少し贅沢に仕上げました。
下足入れと飾り棚、そしてポストの受けを兼ねた収納。
土間部分は墨モルタルのこて仕上としました。目地は左官屋さんの感性にまかせて入れてもらいました。
タイトなスケジュール
今回は、着工から竣工までが約3か月!そして実質的な設計期間も1か月ほど…。
5月のGWに杭を打って、8月のお盆には完成というかなりタイトなスケージュールでした。
工期の事もあり、シンプルな建物が生まれたとも言えます。
職人さんたちの協力や天候に恵まれ、無事に引き渡すことが出来、本当にホッとしました。